平日はほぼ毎日通勤で活躍している僕のバトルマシンことアドレスV125(K9)ちゃん
無事事故を起こすこともなく一年乗りましたので、この一年でアドレスに抱いた思いとか、どういう改造をしたかとか、そもそもアドレスとは…的な感じで簡単に紹介してみようと思います

その前に…
納車当時のレビュー記事のリンクを張っておきます

初回レビュー記事
アドレスV125 インプレというかレビューというか 

500キロ走行後のレビュー記事
アドレスV125 500キロ走行後の再インプレ

リード110との比較記事
アドレスV125 リード110との比較


生産終了の噂が出ているので需要があるかどうかわかりませんが書いていきます!
基本的に買った当初の感想と変わりませんけどねw


①そもそもアドレスV125とはなんぞや

簡単にいうと日本が世界に誇る偉大な乗り物メーカーのスズキ様が2005年に生み出した化け物です

50ccクラスト変わらない車体サイズで、4スト125㏄としては国内最軽量の車両重量85キロ
そこに11.4馬力を発生させ、最高速度100キロ以上のハイパワーエンジンを搭載
最近はズーマーに125㏄エンジン積むエンジンスワップなんかが流行ってますが、アドレスV125はある種メーカー純正のエンジンスワップ車両と言ってもいいんじゃないかと思えるほどの反則的スペックです
発売当初は「こいつはやべぇ!」ということで、初年度に30,000台以上が売れたそうな


50ccと変わらない車格に125㏄エンジン搭載ということで、実際に乗ってみた感じ本当にキビキビ走る原チャリといった感覚です
やっぱりなんというか、小さい車体にハイパワーエンジンっていうのはロマンがありますよね

そういえば僕が他に持ってるバイク達もそんな感じだというのを書いてて気付きました
KSR110:50cc並みの車体に110㏄エンジン
GSX-R750:600㏄の車体に750㏄エンジン
YSR:50ccのフレームに80㏄エンジン

やはりロマンですよ
小さくてハイパワー!

ロマンが無きゃバイクに乗る意味がない…そうだろう?

…まぁ僕がアドレス選んだのは安かったからなんだけどねw



②アドレスV125(K9)の走りはどんなもんなのか(速さ編)

まず最初に…
小さい車体にハイパワーエンジンといっても、規制後アドレスV125(K9)は決して速いスクーターではないということを僕はこの記事を読んでいる人たちに伝えなければなりません…!

2005年に生み出された原付二種界の化け物アドレスV125
かつては世界を震撼させたモンスターも、騒音規制排ガス規制の波には耐えられず2009年式のK9モデルからパワーダウンを余儀なくされます

それまでの11.4馬力から9.9馬力の1.5馬力ダウン!
「なんだたったの1.5馬力じゃん」と思うかもしれませんが、パーセンテージで見ると約14%ダウンです
消費税が5%から8%へ変わった際、たったの3%でも揉めに揉めました
それからさらに10%以上ダウンしているわけですから、かなりの出力ダウンです

さらに騒音規制に対応するために、使用する回転数を下げるようウエイトローラーが重めの設定になっています
これによって、数値以上にもっさりとした走りになってしまっているようです

実際に規制後アドレスで街中を走っていると、完全ノーマル状態だと規制前のアドレスV125には出だしから最高速まで余裕も余裕でおいていかれますw
ノーマルだとDIO110とかアドレス110、あとはズーマーXみたいな空冷エンジン勢とどっこいって感じかなぁ
空冷でもシグナスには高速域で負けます…w
PCXとかNMAXとか水冷スクーターにはどう頑張ってもついて行くことはできません…
乗り手が重いという説もありますがね…

純正状態の最高速はメーター読みで100キロちょっと
ただしこれは数キロ引っ張ってひねり出した速度で、街中の通勤だと出ても90~95キロといったところです

と、いう訳で
真っ先にウエイトローラーの交換に着手しました!

ウエイトローラー交換記事

純正の19gから17gに変更!
これだけでかなり走りが変わります
出だしのもたつきが改善されてキビキビ感が増します
最高速は5キロ程落ちますが、そんなスピードを通勤路で出すことはないので影響はないです

それでも空冷エンジン勢を置いていけるようになるだけで、水冷勢にはかないません
その後、ウエイトローラーをさらに軽い16gに変更しましたが、やはりアクセル全開の水冷勢にはかないませんでした

個人的にはもう十分なのでこれ以上の駆動系を弄るつもりはありませんが、さらに速さを求めるならボアアップ…とかそういう過激チューンに足を突っ込む必要がありそうです

こんな感じで50ccからするとべらぼうに速いですが、2種スクーターとして考えると特別速いという訳ではありません
空冷ですし、なにか特殊なギミックを積んでるわけでもないですからね

ではなぜアドレスV125は規制後エンジンに変わって年数が経つ今なお「通勤快速」の称号をほしいままにしているのか…
それは小さい車体からくる圧倒的すり抜け戦闘力の高さにあると思います
大柄な水冷勢では通れないような隙間でも強引にねじ込めますし、ミラーを小ぶりなものに交換したらハンドル幅の隙間があれば通れちゃいます

ミラー交換記事

車が詰まっている状況で水冷勢がもたもたしている中、颯爽とすり抜けて前に出るのは気持ちがいいものです

あとこれは推奨はできませんが、車幅が狭いおかげで60キロで流れてる車の中を80キロですり抜けという、どう考えても反社会的で狂った行為も余裕でできちゃいます

つまり、アドレスV125の最速伝説は小さい車体で売り出したスズキと、命を投げ捨てて走るライダーの二つが出会うことで生まれた奇跡なのです(適当)
実際多くのアドレスV125の運転は「あいついつか死ぬぞ」という感じのものが多く、僕もそのうちの一人であることは否定できませんw
ツーリングで別のバイク乗ってるとそういうことは基本しないんだけど、アドレスV125で朝の通勤路を走るとどうしてもね…なにかアドレスV125に魔力のようなものでもあるのでしょうか

と、いうことで
規制後アドレスV125でキビキビガンガン走りたいなら
・ウエイトローラー交換
・ミラー交換
・アドレスV125となら死んでもいいという覚悟

この3つが必要になるかと思います

ウエイトローラーは個人的には17gがいいんじゃないかなぁと思います
16gは若干むだに回ってるだけという感覚があります



③アドレスV125(K9)の走りはどんなもんなのか(装備編)

image
突然ですが、アドレスV125のホイールサイズは10インチです

多くの原付二種クラスが12インチ以上のホイールサイズを採用する中、50ccスクーターに12インチホイールを採用していたりするスズキがなぜ原付二種クラスで10インチを採用したのか…

それはクソ素人の妄想ですがタイヤが小さい方が回転半径を小さくできることと、単純に車体サイズ(ホイールベース)も小さくできるからだと思います
いかに小さく作るか、小回りが利くようにするかという設計思想を追求した結果、10インチというサイズになったのではないかな…と

実際アドレスV125は50ccのYAMAHAジョグと大差ない取り回しと小回りの良さがあります

上記の通り、小径ホイールには小回りが利くというメリットがありますが当然デメリットもあります
ざっと挙げると…

・安定性に劣る
・乗り心地が悪い
・タイヤ交換サイクルが早い
・ディスクローター径が小さくなる

と、まぁこんな感じでしょうか

安定性に劣るというのは車体の造りにもよるところがあると思うので一概に「ホイール小さい=不安定」ということでもないとは思います
タイヤの寿命も銘柄によるし、乗り心地もサス次第だし…ってな感じで直接的に日常で10インチのせいでこれはダメだ!と感じることはほとんどありません



ただ一つ、ブレーキの効きの悪さを除けば…ね

10インチホイールだとディスク径を160㎜以上にするとキャリパーの取り外しをするときにホイールからディスクを外す必要があってメンテナンス性が非常に悪くなるからか、10インチスクーターのディスク径は160㎜がスタンダードです
基本一人乗りで60キロまでしか出ない原付ならそれでもいい
ただしアドレスV125は100キロ出てなおかつ二人乗りもできる原付二種スクーターです
はっきり言って純正のディスクじゃ殺人ブレーキ以外の何物でもなくてお話にもなりません
PCXは純正で220㎜らしいですから、それを考えると160㎜がいかに小さいかがわかると思います
(原付二種は60キロ以上出してはいけないという建前は置いておいて…w)

と、いうわけでブレーキ強化に着手しました 

200mmディスク&メッシュホース装着! 

純正の160㎜から40mmアップの200㎜ディスクを組んだら別次元のブレーキになってようやく普通になりました
そうなると、それまで不満を感じていなかったフロントフォークがブレーキに負けてふにゃふにゃに感じるようになって

フロントフォークスプリング交換記事 
リアサスペンション交換記事 

足回りの強化もやっちゃいました
これでようやく本当に「原付二種クラスの足回り」になったと言えると思います

そういう訳で、この章の総括としては

・純正ブレーキは止まらないので要交換
・フロントフォークスプリングもついでに交換するとブレーキとのバランスが取れてGOOD


って感じですかね
ほんと純正のブレーキは危険です
買ったら真っ先に変えるべきパーツだと思います


④走り以外の装備はどんなもんか

アドレスV125 メットイン
というワードでグーグル画像検索するとわかる通り、メットインは狭いです
フルフェイスは横向きに収納しないと入りません
というかフルフェイスは帽体が小さめのものでないとそもそも入りません
僕は頭がでかくXLのメットなので当然のように閉まりませんw
メットが入らないメットインって一体…



DSC_1436
メーターはいたってシンプル
必要十分だけど「通勤快速」なら時計くらいは欲しかったよね
後継機にはついてるし

あとグローブボックス?っていうの?
ヒザのとこの収納は極々普通な感じです
ただ身長が179センチの僕はたまにスネをぶつけて痛い思いをしてますw
とくに使わないから外しちゃおうかなぁ~と思いつつ一年が経っちゃいました


って感じで、この辺の造りは50ccと同じです
DUNKとかと比べると50cc以下かなw


⑤アドレスV125のランニングコストはいかほどか
 
DSC_1317
僕がアドレスV125を買うに至った経緯は、それまで乗っていた日常の足車アプリオ(70㏄改造車) のメンテに手がかかることと
なにより燃費が悪すぎて原付としては異常なほどに金がかかりすぎる
ということで、手も金もかからない二種スクーターが欲しいと思ったのがそもそもの始まりです

アプリオは2ストで吸排気チューン車ということもあり70キロくらいまでなら水冷の二種スクーター以上の速さを見せてくれたんですが、燃費がリッター10キロ前後という圧倒的な財布への攻撃性がありまして、ちょっと通勤に使うにはヘビーだなと…
しかも週に一度駆動系をバラバラにして清掃しないと唯一の取柄である速さも維持できないという手のかかりようでした …w
見た目かわいくて好きなんですけどねぇ
今なら水冷化しておもちゃとして手元に置いておきたい感じです

さておき、そういった経緯があって安くて小さいアドレスV125を買うことにしたわけですが
この一年(走行距離約6000キロ)でどれくらいの維持費がかかったのか金額を出してみましょう

○メンテナンス類○
タイヤ代:5000円
オイル代:5500円

合計10500円!

メンテナンスはまだほとんど特になにもしていないのでそこまでかかっていません
リアタイヤを一回交換
オイルは初回点検の時購入した店で1回交換、自分で2回交換の全部で3回交換してます


○改造費○
ウエイトローラー:3000円
200㎜ディスク:6000円
メッシュホール:4000円
Fフォークスプリング:6000円
リアサス:8000円
ミラー:3000円

合計30000円!

色々弄ったつもりでいましたがそこまでお金はかかってませんね
購入価格が24万円で、改造費を足しても27万円
やっぱり他の二種スクーターよりも割安ですね


○税金・保険○
軽自動車税:2400円
保険:おかんのファミバイ(0円)

税金は安いので気にするレベルではないです
あとファミバイ特約が適応されるので保険は0円!
原付のいいところです


って感じで、一年間でかかったお金はだいたい40000円くらいって感じですね
GSX-R750が半年(5000キロ)でタイヤだけで50000円かかってることを考えるとかなり安いんじゃないでしょうか


○燃費○
燃費はカタログ表記だと
定地燃費値 52.0km / L
WMTCモード値 41.6km / L
と、なっていますが、実際アクセル操作が全開か全閉かのON-OFF操作の通勤レースだと30㎞/Lくらいです
ツーリングで使うと40㎞/Lくらいなので概ねWMTCモードの通りですね

まぁ特別よくも悪くも無し…って感じですかねw
片道10キロちょっとの通勤で使っていると週に1度500円分給油する感じです
「そろそろ入れないとなぁ」って思ったところから500円入れるとだいたい満タンになるので非常にいい感じです
小銭じゃらじゃら増えないからね



⑥結局一年乗ってどんな感じなのか

一年乗って思うこと…それは

やっぱり通勤に限れば最強

ということですかね
仕事終わりにちょっと走りに行きたくてアドレス以外のバイクで会社に行くことがあるんですが、そういう時はアドレスより5分くらい遅く着くんですよね
たった10キロちょっとの道のりなのに5分差ってのはかなり大きいと思います
すり抜けを制すものは通勤レースを制す…的な

狭いけどメットインもあるのでちょっとした買い物にも使えますし、リアキャリアとか足元にも荷物置けば積載王にもなれると思います
(3週間の出張の荷物もなんとか載りますw)

その反面、通勤・買い物以外には使おうと思わない

ツーリングに使ってつまらないわけではないですが、MT原付に比べるとどうしても操作する楽しみが劣るのでわざわざ「よし今日はこいつで出かけよう!」とはならないですね
逆に「アドレスではツーリングしない」と決めてるわけでもないですが、半年でツーリング記事が30本以上のGSX-R750にたいし、アドレスは一年でツーリング記事が9本しかないです

あくまでも「足」であって「相棒」にはならない感じっていうんですかね
かっこよく言うとビジネスパートナー(?)
ん~、なんか違うな…
体だけの関係で心は許してないのよ的な?
そういう感じですかね(適当)


まとめると既に遊び用のバイクがあって足車を探している人にはかなりおススメです
むしろアドレス以外を選ぶ意味がわからないってくらいのレベルで通勤時間は無双できますw

逆になんでもかんでも一台で!って人にはあんまり向かないんじゃないかなぁと思います
通勤以外で他の125㏄クラスに勝る部分が無いような…
なんでもかんでも一台で済ませたい人はグロムとかカブに箱を付けるたほうが満足度高くなりそうな気がする 

僕個人としては非常に満足していますしいい買い物だったと思います!!
でも次はカッコよさ的にシグナスが欲しいですw

とりあえず今日はこんな感じ




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